大庭のエッセイ


「足下からの環境対策」


  「そんなことは我々の世代では当然にしてきたことだ」「行政がお金をかけてまでISOを取得する意味があるのか」・・・・等々
ISOを取得した袋井市の担当部局が、議会にもゴミ分別や電気の節電、水道の節水等の理解と協力を求めるべく説明会を終えた後、古老の議員からはこんな質疑や意見が出された。
 実は、袋井市でも平成11年9月の私のISO取得提案で、昨年から準備を始め、ついに、今年平成13年3月9日、環境ISO14001の認証取得の運びとなった。
 民間に勤めている我々の感覚では至極当然とも思えるこの取り組みも、議会の中、とりわけ年長の議員から見れば横文字で、しかも、押しつけがましい面倒くさい制度に映ったようだ。
 確かに物不足を経験している彼らの世代では、「ゴミを減らそう」「電気を消そう」「始末をしよう」など、ことさらに決めなくても、そんなことは当たり前だという意見も分からなくないでもない。いわんや取得のために当市の場合で700万円も行政経費がかかった事への反発も多少は頷ける。
 しかし、果たしてそうだろうか。今日の私たちを取り巻く地球規模での環境問題は待ったなしのような気がする。それほどに、地球温暖化問題をはじめ、オゾン層破壊、酸性雨、熱帯林の減少、砂漠化、海洋汚染等々、取り巻く諸情勢すべてが深刻な問題となっている。
 これの改善に少しでも役立つ活動は、現代を生きる私たちがあらゆる形で進めなくては行けない。
 ところで、この環境ISO登録も、この平成13年2月末時点で全国では5,585件に及んでいる。平成6年頃より取得され始めた制度としては、その伸長率に目を見張るものがある。しかも、地方自治体の認証状況が全国3,300余の市町村のうち、既に170を越す自治体に及んでいる事から見ても環境問題への感心の高さが伺える。
 いずれにせよ、我が町「ふくろい」にも、私の提案で全国的にも早い時期に導入できたことは市内の民間事業所の先駆的取り組み例が有ったからこそ出来たものと思っている。と同時に、私自身もこれを契機に、さらに「足下から出来る環境対策」「人(環境)に優しいまちづくり」に一層努めていきたい。
 



詳細はohba@mxu.mesh.ne.jpまで。


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